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エッチング加工 黒染め加工 絞り

エッチング加工 黒染め 黒処理 

【カメラモジュール用の絞り板について】
 
スマートフォンや携帯電話の内蔵カメラモジュール用の遮光板(絞り板)としてエッチング加工品が使用されております。光学において、絞りとは、通過する光の量を調整する為に用いる遮蔽物の事を指しております。開口部を指すアパーチャー(aperture)とも呼ばれています。

光を吸収させる為、一般的には外観は黒色となっております。穴の大きさを微調整出来るようにする為に、複数の板を重ね合わせた仕様も有ります。穴については通常は円形、異形状になっている事も有りますが、平井精密工業のエッチング加工では、異形状でも容易に作成する事が可能です。

絞りはスマートフォン、携帯電話以外にも、カメラ、望遠鏡、光学顕微鏡、医療機器など、光学機器に利用されています。絞りを小さくすることで情報量が小さくなりノイズの影響を受けやすくなります。鮮明な像を得るには出来る限り多くの光量を確保する事が必要となります。

【材質について】
リン青銅、純銅、SUS304など

【板厚について】
t=0.005㎜~

【穴径について】
例)通常、板厚0.1㎜の場合、穴径φ0.1㎜となります。φ0.1㎜以下をご希望の場合は、テストにてトライを行いますのでご相談を下さい。また板厚0.1㎜を下回る材料を使用してφ0.1㎜以下の穴加工をエッチングで対応させて頂く事も有ります。外部委託となりますが、エッチング加工以外の製造方法により、微細な穴加工のご提案をさせて頂く事も可能です。

【エッチング加工で絞りを作製するメリット】
機械加工(レーザー加工、ワイヤー放電加工、切削加工)と比較した場合、 エッチング加工の場合、仕上がりの反り、歪を抑えて作製する事が可能です。板厚が薄い0.005㎜の箔も加工する事が出来ます。エッチング加工だけではなく、黒色の表面処理まで一貫して加工して納入する事が出来ます。

【黒処理について】
平井精密工業では、黒染め加工を行い提供する事が可能です。Cu(銅)材料については素材状態のまま、黒処理する事が可能です。SUS(ステンレス)の場合は、銅メッキを行った後、黒染め加工となります。黒染め以外にも、表面を黒にする処理に関しては、協力メーカーに依頼して加工する事が可能です。どのような黒処理をお求めかを、お問い合わせ頂ければ対応を行います。

【黒染めとは?】
薬液中の不安定な状態の酸素が、Cu銅に付着する事で、急速に酸化され、表面が黒くなる仕組みとなります。金属表面に黒色被膜を形成し、反射防止、耐久性の向上に効果が有ります。

ご支給品や単体品への対応も可能です。全面黒染めが通常となり、ご希望によっては部分黒染めの対応を行う事も可能となります。黒染めは、機械的に膜が弱い。化学的に強い、温度に強いといった特徴が有ります。

仕様詳細