バリ取りについて
バリ取り 整面加工
【金属加工における「バリ」とは】
バリとは、金属加工時に発生した、意図しない突起や残留物を指します。
身近な例では、爪を切った後、爪を指でなぞるとギザギザとした突起の感触が残り、この突起をバリと呼びます。 金属加工も同様で加工を終えた状態では意図しない突起(バリ)が残ります。
このバリは後から剥がれてコンタミ(異物)になるケースや、不要な形状を残している状態となる為、思わぬ通電を引き起こしてしまい、そこから不具合につながる事が有ります。その為、金属加工の納入時にはバリの除去が求められます。
【平井精密工業の機械加工によるバリ】
平井精密工業はエッチング加工以外に、機械加工でのお手伝いも実施しており、複数の機械加工機を保有しています。
【保有設備】
■ファイバーレーザー加工機
■ワイヤー放電加工機
■切削加工機
など機械加工機を保有しておりますが、いずれも加工時にバリが発生する為、後加工でバリ除去の対応を行っています。
平井精密工業のバリ除去工程の特長を紹介します。
【平井精密工業の機械加工のバリ除去方法】
平井精密工業のバリ除去では通常「片面一軸研磨機」と呼ばれる加工機を用いて、整面処理と称し実施しております。研磨機上部のバリ除去用のバフ (不織布ホイール)が前後左右に回転しているところに加工後の製品を通す事で、製品の片面(表裏処理する事で両面可)を数ミクロンレベルで表面を削ります。表面を削りながら処理を行う事で厚み方向のバリを除去する事が出来ます。整面処理にて軽微なキズ等も同時に除去する事ができ、表面状態を一定に保つ効果も有ります。また、バフにて研磨する事で表面がうっすらとヘアライン仕上げの様になる事も特徴の1つです。
【掲載サンプルについて】
整面の表面仕上がりを確認して頂くため、サンプルを1点ご紹介します。
材質:C1020-1/2H
板厚:3.0t
形状加工:ファイバーレーザー加工機
ファイバーレーザー加工機で外形をカットした後に、片面一軸研磨機でバリ除去をしたサンプルです。 画像では「Hirai」の「ir」が光の当たり具合によって横方向に筋が通っているのが確認出来ます。この仕上がりが整面処理を施した後の状態です。
【その他の使用方法】
整面処理はバリ除去の為に使用する事が多いですが、他の用途で用いられる事も有ります。 1つ例を挙げると、前後回転のみで整面処理を施すと薄いヘアライン仕上げのようになる事を利用し、装飾品の模様付けでご相談頂くケースが有ります。 ヘアライン仕上げの金属材料は通常の金属材料と比較すると高価ですので、簡易的にヘアライン仕上げをする為に整面処理でご提案するケースが有ります。 その他用途があれば柔軟に対応しますので、是非ご相談下さい。
【片面一軸研磨機の対応可能仕様】
板厚:0.1㎜~7.0㎜ サイズ:幅600㎜ 長さ2000㎜
【まとめ】
平井精密工業でのバリ除去について紹介しました。
御発注頂いた製品はバリを除去して出荷させて頂きますので、お手元に届いた製品を手にされても、バリが付いた状態を見た事が無いという方も多いのではないでしょうか。
バリを除去する事で、ご発注頂いた製品が不備なくご使用頂けることを願い、日々対応させて頂いております。
機械加工品も対応出来る事が増えて来ました。
エッチング加工以外でもご検討頂ける案件があれば、是非ご相談下さい。
※エッチング加工においては、
ワークを物理的に破断するのではなく腐食させて加工していますので、板厚方向へのバリは生じません。 この為、エッチング加工品に関しては基本的には片面一軸研磨機による整面処理は行わずに製品納入を行っています。