タブ ツナギについて
エッチング加工 タブ・ツナギ・ブリッジ
【エッチング加工のシート状態について】
エッチング加工では、金属のワークシートに対して加工品が繋がったような状態で行う場合が有ります。イメージとしてはプラモデルのパーツが繋がった状態を想像して頂くとわかりやすいと思います。必ずしもシートに繋がった状態で加工を行う必要性は有りませんが、微細形状など高精度の仕上がりを要求される場合、寸法バラツキを抑える理由からシートに繋がった状態にてご提案をさせて頂きます。
【タブ(ツナギ)について】
エッチング加工時のシートに繋がった状態の取り外し部を当社ではタブと呼んでおります(以下タブと記載)。タブの種類については製品の仕様に合わせて通常は3種類をご提案させていただいております。
【Aタブ】
金属のワークシートに製品を繋ぐ際にダイレクトにタブを設けます。強固な仕様になっている為、簡単には外れず、製品を取り外す際は、はさみ、カッターなどを使用します。板厚によってはプレス加工や、ワイヤーカットによる切断を行う必要が有ります。
【Bタブ】
金属のワークシートに製品を繋ぐ際に、Aタブ同様にダイレクトに繋ぎますが製品との境界部にハーフエッチングを設ける仕様となります。ハーフエッチングを設ける目的としては加工後のワークシートから製品を取り外す際に、容易に手で折れるようにする為です。
Bタブをツナギから取り外した仕上がりは下記画像の様になります。
【Cタブ】
金属のワークシートに製品を繋ぐ際に、Bタブ同様に製品の境界部にハーフエッチングを設ける仕様となります。Bタブとの違いは、製品外形の内側にハーフエッチングを設ける事で切断後に製品外形から飛び出さない仕様となっております。また、切断部分がハーフエッチングの深度内に収まる事により板厚方向にバリが飛び出ない設計となっております。
Cタブをツナギから取り外した仕上がりは下記の様になります。
【まとめ】
タブの設計については板厚ごとに異なります。製品をワークシートに保持する事が目的となりますので、板厚が厚くなるほど製品の重量影響を考慮し、タブのサイズは大きくなります。 また、同様に製品サイズによってはタブの個数が1~複数個に増えます。
製品の仕様によってはタブを設置する事が出来ないご案件も有ります。
平井精密工業では、タブ無しでのエッチング加工も可能です。ご依頼の製品の用途、加工精度によって、お引き合い時にお打ち合わせをさせて下さい。
弊社指定のタブ形状以外にも、お客様の用途に合わせオリジナルなタブが設計出来ます。