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梨地処理(梨地仕上げ)について

エッチング加工 梨地処理

【梨地処理(梨地仕上げ)とは】

梨地処理(梨地仕上げ)とは、表面に機械的又は化学的処理によって微細な凹凸を均一に形成させた、無方向性のつや消し仕上げの事を指します。平井精密工業では、エッチング加工による化学梨地仕上げ(品物を特定溶液中に浸せきして行う梨地仕上げ)あるいは、ブラスト加工による梨地仕上げの対応が可能です。

 

【梨地処理の用途】

■カメラで認識する場合の反射防止目的
■後加工にて表面処理等がある場合の密着力向上
■ケガ防止。エッチング加工の仕上がり状態ですと、断面エッジがシャープに出る為、梨地処理にてそのエッジを丸くする。
■バリが発生した製品のバリ軽減など
■表面処理で黒処理する際に反射率さらに下げる事を目的とする場合
(試作などで評価必須)

 

【平井精密工業における梨地処理】

<エッチング加工による梨地処理>

エッチング加工で使用する金属材料は、素材メーカーにて圧延加工された状態ですので金属表面に光沢があります。この金属表面にエッチング加工時に用いる腐食液にて処理を行う事で、光沢が無くなり梨地状に仕上がります。

エッチング加工での梨地処理では、寸法変動を考慮して図面の規格内に部品形状を仕上げる事が可能です。また、ご支給頂いた部品に対しても梨地処理の対応が可能です。ご要望の際は、気軽にご相談下さい。

 

<梨地処理のサンプル品>

下記の画像は、エッチング加工による梨地処理の前後の比較状態です。エッチング加工により素材の表層が腐食された事で素材内部が露出します。素材時点の光沢が無くなりマットな見た目に仕上がっております。

【銅(C1020)材 梨地前】

銅 梨地前

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【銅(C1020)材 梨地後】

銅 梨地後

 

【SUS304材 梨地前後画像】

SUS前後 

 

 

【表面粗度の変化】

※素材ロット、エッチングの液状態など諸条件によりますので、あくまで参考値です。表面粗度の測定値上でも、粗化されているとお考え下さい。

C1020-1/2H材:Ra0.17ミクロン ⇒ Ra0.37ミクロン(参考値)

SUS304-HTA材:Ra0.15ミクロン ⇒ Ra0.23ミクロン(参考値)

 

【平井精密工業の梨地処理まとめ】

■製品単体でも処理可能
■板材に梨地処理のみ、形状可能なしでも対応可能
■ご支給品でも処理可能※形状によるので要相談
■美観品よりも機能部品が中心

 

<ブラスト処理による梨地処理>

ブラスト処理の紹介はこちらをご覧下さい。

   ↓↓

 

ブラスト加工